更新日:2024-09-17
縦型動画は、スマートフォンやタブレットなどの縦向き画面に最適化された動画形式です。主に9:16のアスペクト比を使用し、視聴者がデバイスを回転させずに自然な状態で視聴できるのが特徴です。TikTokやInstagramのリール、YouTubeショーツなどのプラットフォームで人気があり、短時間で視覚的にインパクトを与えるコンテンツが多いです。スマートフォンの普及に伴い、縦型動画は日常的なコンテンツ消費の中心的な役割を担っています。
現代の動画時代において、縦型動画がSNSを中心に定着しつつあります。企業でも縦型動画を用いてマーケティング戦略を行うことが増えています。
今回は、縦型動画とは何かということから、縦型動画作成のコツや縦型動画をWebマーケティングで使うメリットなどについて解説します。
縦型動画とは、スマートフォンの向きを変えることなく、縦向きのまま視聴する動画です。テレビやパソコンで見る動画は横型動画です。スマートフォンが普及し出した初めの頃も横型動画が一般的でした。
横型動画は、縦横比が4:3または16:9なのに対して、縦型動画の縦横比は9:16です。若者を中心にスマートフォンでの縦型動画の視聴が流行っています。
以下で、縦型動画が流行っている理由や縦型動画の特徴について解説します。
縦型動画が昨今流行っている理由は、縦型動画のプラットフォームが増加しているからです。TikTokやYouTubeのShort動画、Instagramのリール動画、Facebookのストーリーズなど、今や縦型動画を投稿できる媒体が増えています。
ここまで縦型動画が流行っている理由を解説してきました。では、縦型動画はどのような特徴を持っているのかを解説します。縦型動画の特徴は2つ挙げられます。
縦型動画は視聴のハードルが低いことが特徴です。スマートフォンで気軽に、向きも変えずに見れることで視聴ハードルが低くなっています。
また、総務省の令和4年版 情報通信白書によると、主な情報通信機器の保有状況では、パソコンが69.8%なのに対し、スマートフォンは88.8%と上回っています。また、インターネットの利用動向についても、パソコンが48.1%なのに対し、スマートフォンは68.5%と20.4ポイントも上回っています。
上記の理由により、スマートフォンを用いて動画視聴する人が増えていると考えられます。
縦型動画は横型動画と比較してフルスクリーンで表示されるため、画面サイズが300%アップすると言われ、視聴者は臨場感を感じやすくなります。画面全体に広がる縦型動画は、視聴者が動画に没入しやすくなる特徴を持っています。
縦型動画を扱う媒体は増えていますが、3つの主流な媒体の特徴について解説します。使用する媒体によって、意識するポイントや戦略を変えていく必要もあるため、各媒体の特徴はおさえておきましょう。
TikTokはアプリ起動時から縦型動画が再生されます。TikTokはアルゴリズムが優秀で有名なアプリです。視聴者が過去にいいねやコメントをした動画から、視聴者が何に興味を持っているかを分析してくれます。分析から視聴者の気に入りそうな動画を流しつつ、全く別ジャンルの動画もランダムに再生されます。
また、動画の内容が重視されるため、フォロワーが少ない場合でも、動画内容が面白ければ、再生数やフォロワーの増加がしやすいことがTikTokの特徴です。
YouTubeのShort動画では最大60秒までの縦型動画をYouTube内でアップロード、視聴できます。YouTubeアプリを起動して、専用のショートタブをタップするとShort動画が視聴できます。
自身のアカウントのチャンネル登録をしてくれている視聴者以外にも動画を届けられるため、より多くの視聴者に自身のチャンネルを知ってもらうことが可能です。
まずは、YouTubeのShort動画でチャンネルがアップロードしている内容や動画の印象を視聴者に知ってもらうことから始めましょう。チャンネルの印象を知ってもらい、興味を持ってもらえれば、長編動画やチャンネル登録につなげていく戦略で使われています。
Instagramにはストーリーズとリール機能という縦型動画を投稿できる2つの方法があります。
ストーリーズはInstagramを起動した際の画面上部に丸いアイコンで表示されており、アイコンをクリックすると縦型動画を視聴できます。ストーリーズの特徴は、24時間で動画が消えるため、1日に起こったできごとのシェアやフォロワーとリアルタイムでコミュニケーションをとるときに使用します。
リール機能は、アプリ内にあるリールタブをクリックすると、縦型動画が流れてきます。ずっと流れてくるため、視聴者は縦型動画をスワイプし続け、気に入った動画があれば、いいねやコメント、保存というアクションを起こします。
InstagramにはX(旧Twitter)のようなシェア機能はなく、フォロワー以外の人に自身の投稿した動画を見てもらうことが難しいです。リール機能はフォロワー以外の人にも投稿を届けることができるため、企業としては縦型動画はリール機能を使うことが大半です。
ここでは、縦型動画作成のコツについて解説をします。実際に縦型動画を作成するうえでどういうポイントを意識することが重要なのかについて、3つのポイントに絞って解説します。
縦型動画の冒頭は、視聴者が続きを見たくなるような興味を引く演出を入れるようにします。YouTubeのShort動画やTikTokなどの縦型動画は、スワイプしてすぐ次の動画に流し見される傾向があります。冒頭で視聴者を面白いと思わせられなければ、視聴者は次の動画へ移ってしまいます。
初めは、自身が普段見ている縦型動画で何気なく、いいねやコメントをした動画の構成を真似することがおすすめです。
例えば、初めに視聴者の質問に答える形で、質問の回答を結論ファーストで提示し、詳細は動画の後半で説明する構成にします。動画の最後に視聴者が思わずコメントをしたくなるような締めくくりができる動画構成が考えられます。
視聴者の動画滞在時間が長いほど、他の人のおすすめ動画や関連動画にも挙がりやすくなり、アカウントのファン増加が期待できるでしょう。
縦型動画の動画時間は長くても1分前後に収めるようにしましょう。理由は2つです。
1つは先ほども触れましたが、媒体によってはそもそも長尺の動画を投稿できない仕様になっていることがあります。
もう1つの理由は、視聴者は電車に乗っている時間や休んでいる時間に気軽に見れる動画を求めていることです。
上記から、10〜30秒でも動画の内容によって十分に興味を持ってもらうことができます。 また動画時間が短いほど、最後まですべて見切ってもらうことができるでしょう。
動画を作るリソースがない場合は、すでにある横型動画の縦型動画にリサイズすることも縦型動画作成の1つの方法です。
リサイズの方法は大きく2つあります。
動画内で特に注目させたい箇所を縦型にトリミングする方法です。もう1つは横型のまま動画を使用して上下に画像を挿入する方法です。
縦型動画をいきなり作れない場合や横型動画なら手元にあるという場合におすすめの方法です。実際の例として、横型動画の本編動画の一部分を切り取り、縦型動画を作成している動画もよく見かけます。
縦型動画でもテロップや字幕をつけると視聴者のことを考えられた動画として、視聴してもらいやすくなります。理由は、マナーモードで動画の映像のみを見ている視聴者がいることを想定したほうが良いためです。
縦型動画は移動のスキマ時間で見られることが多いため、マナーモードで動画の映像のみを見ている視聴者が多いためです。縦型動画は動画時間が短いため、興味がないものはすぐにスワイプして別の動画に移られてしまいます。
動画のテイストにもよりますが、映像のみで視聴者に伝わる動画はテロップや字幕はなくても良いと考えられます。しかし、視聴者が音声を認識できないと内容が伝わらない動画の場合は、作成した動画を最後まで見てもらうためにも、視聴者の状況を想定した動画作成をおすすめします。
縦型動画の作成方法やコツについて解説してきましたが、ここでは縦型動画を使ううえでのメリットを3つ解説します。縦型動画が流行っているからには、縦型動画を使うメリットがあるからと言えますので、メリットをおさえて縦型動画を使えるようにしていきましょう。
Z世代と呼ばれる若者からのリーチを獲得したい企業にとって、縦型動画は受け入れられやすいです。縦型動画を利用する視聴者の割合が20代で多いため、特に20代の視聴者を中心に受け入れられやすいです。
モバ―シャル調査によると、20代の男女においては、タテ向きのみにして動画視聴する人が39.2%で、他の年代よりもタテ向きのみで視聴する割合が多くなっていることが明らかになりました。
また、TikTokでは、10代の利用者の割合が70.0%、20代の利用者の割合が52.1%(※3)と、他の年代と比較して顕著に縦型動画を視聴しています。
(※3)引用:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書
Z世代と呼ばれる若者からのリーチを獲得したいと考えている企業にとっては、TikTokやInstagramリールといったSNSで情報発信をすることで、より受け入れられやすくなるでしょう。
縦型動画はエンゲージメント率を上昇させる方法として有効です。縦型動画の効果について発信した、海外のVertical video pays off for Snapchatという記事では、「縦型動画は横型動画と比較して、エンゲージメント率が9倍になったことを確認した」とあります。
縦型動画のプラットフォームの特性上、動画時間は長くとも1分前後です。1分の中で動画内容を完結させるため、視聴者は気軽に最後まで視聴できます。
また、スマートフォンを横にせず片手で持ったまま簡単に視聴できるため、必然的に視聴完了率の向上につながっています。移動する際のスキマ時間でも手軽に視聴できる縦型動画は、エンゲージメント率を上昇させる方法として有効です。
縦型動画の特徴の項目でも触れましたが、画面サイズが300%アップし、動画に没入しやすいこともエンゲージメント率を上昇させる理由のひとつとして考えられます。画面に動画以外の情報が表示されないため、より動画に集中し、コンテンツへの没入感も得やすくなります。結果として、エンゲージメント率を上昇させることにつながると考えられます。
最後に実際ここまで触れてきた縦型動画の実用例を3選紹介します。ぜひ実際の縦型動画を参考に、縦型動画の作成にご活用ください。
有村架純のほっぺをプニっ! 「有村架純とデートする動画」公開 彼氏にしか見せない?!かわいすぎる姿に注目
10代・20代の女性に向けたレディースウォッチブランドwicca(ウィッカ)さんが有村架純さんをモデルに縦型動画のCMを作成されました。
スマートフォンで見ると、あたかも有村架純さんとデートをしているような気分に慣れる動画で、思わず動画に没入してしまいます。縦型動画ならではの画角や撮影で視聴者を惹きつけます。動画最後にWiccaの腕時計をプレゼントして、WiccaのPRをしている動画構成となっています。
https://www.instagram.com/reel/C8txZOnyd2M/?igsh=MWE3anU0dDMxc2llbA==
InstagramやTikTokなどで縦型動画を使い、コスメのPRをしていて、女性に大人気のありちゃんさん。
上記動画は、視聴者さんが選ぶ2024年上半期のマイベストコスメというタイトルや初めのつかみで、女性がぜひ見たいと思わせる動画構成となっています。
実際の商品を使用しながらのPRを短い時間で行い、かつテロップも入れているため音声がなくても動画を視聴完了できるように工夫されています。
https://youtube.com/shorts/O_6iMhU_UYQ?si=qGVIa3ZOV1TzIco4
Pivot株式会社はビジネスメディアPIVOTを運営する企業です。YouTubeでの情報発信も積極的に行っており、著名人を招いてトークをする形で動画を作成されています。
Pivot株式会社の縦型動画の特徴は、元々投稿されている横型動画を縦型動画にリサイズし、YouTubeのShort動画として投稿されています。
視聴者に特に見てほしい部分を切り抜き、テロップや字幕をつけながら訴求力の高い縦型動画を作成しています。Short動画で本編が気になった視聴者は本編の動画も見てくれるため、縦型動画をうまく利用したマーケティングと言えます。
Enigolは、クリエイティブな広告制作からターゲティング設定、予算管理、効果測定まで一貫して行います。また、TikTok広告に特化したプロフェッショナルが日々の運用から改善ポイントを洗い出し、迅速に反映します。最新のトレンドを反映した広告運用が可能なので、成果を大きく伸ばすことが期待できます。
クリエイティブ制作においては、10代〜20代に多いTikTokユーザーにあった最適な動画を熟知しています。ただかっこいい、おしゃれな広告動画ではなく、成果に強くこだわったクリエイティブを制作します。
さらに、運用するアカウントのコンサルティングから、制作・運用・分析まで一括でご依頼いただく統合プランまで幅広くお受け可能です。これにより、日々の運用から改善ポイントを洗い出し、スピード反映し、成果向上を支援します。
項目 | 内容 |
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サービス名 | Enigol |
会社名 | 株式会社Enigol / Enigol.Inc |
住所 | 東京都港区北青山2丁目12-8 BIZ SMART235 |
事業内容 | ・Web/デジタルマーケティング支援 |
Enigolでは、縦型動画やショートムービーの作成からSNSアカウント運用までをまるっと依頼できます。会社として縦型動画を利用したいけど、ノウハウがなかったりうまく活用できる方法がないかに悩んでいる方に対して、Enigolで全力サポートさせていただきます。SNSの運用も行っていますので、ぜひEnigolにお任せください。
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・緻密な戦略で最適なターゲットにアプローチ
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縦型動画・ショートムービーを中心としたSNS運用を行い、会社を成長させたい企業に問い合わで確認してみて下さい。
縦型動画を利用する企業やインフルエンサーに案件として依頼する企業も増えています。今の時代に合ったマーケティング戦略として、うまく縦型動画を利用できるかは非常に重要です。
縦型動画の特徴は、
1.スマートフォンを横に向けずにそのまま視聴できるため、視聴のハードルが低い。
2.また画面サイズもアップするため、視聴者が動画に没入しやすい。
3.エンゲージメント率が高くなる。
上記3点にまとめられます。
今回紹介した活用事例も参考に、縦型動画のマーケティングに力を入れてみてはいかがでしょうか。
株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。