CRMマーケティングとは?実施するメリット・デメリットを解説

CRMマーケティングとは?実施するメリット・デメリットを解説

更新日:2025-07-09

現在、日本国内ではさまざまな購買行動を取る顧客に対応するためにCRMマーケティングを実施する企業が増加しています。 CRMマーケティングを実施することで、顧客データを分析して顧客との関係性を向上したり顧客のニーズや行動を理解したりできます。 しかし、CRMマーケティングについてあまり理解していない企業や実施したことのない企業も少なくありません。 そこで今回は、CRMマーケティングを気になっている企業に向けて、CRMマーケティングの手法やCRMマーケティングを実施するメリット・デメリットを解説します。

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CRMマーケティングとは?

CRMマーケティングとは、CRMを活用したマーケティングのことです。

CRMとは、「Customer Relationship Management」という言葉の略称で、「顧客関係管理」「顧客管理システム」という意味を持った言葉です。

また、CRM機能が搭載されてる「CRMツール」のことをCRMと呼ぶケースもあります。

このCRMマーケティングを実施することで、企業にとって重要な顧客関係を強化したり新規顧客獲得のための効果的な施策の立案ができます。

さらに、膨大な顧客データを蓄積・分析することで、顧客1人1人に対して最適なアプローチができるようになります。

そのため、近年ではこのCRMを活用したマーケティングを実施している企業が増加しており、今後も多くの企業でCRMマーケティングが実施されていくことでしょう。


CRMマーケティングが重要視される理由

CRMマーケティングは、さまざまな企業で実施されている手法の1つで、今後も重要視されていくことが予想されています。

そんなCRMマーケティングは、どのような理由から重要視されているのか気になる方も少なくありません。

ここでは、CRMマーケティングが重要視されている理由を主に2つ解説します。

購買行動の多様化・複雑化に対応するため

顧客の購買行動は多様化・複雑化しており、従来のマーケティングでは十分に対応できなくなりました。

特に、インターネットの普及によって、顧客はさまざまな媒体から情報を得られるようになったため、単純な購買行動が複雑化しました。

インターネット上のSNSやWebサイト、Web広告や動画サイトなどのさまざまなコンテンツから顧客は商品やサービスの情報を仕入れることが可能です。

そのため、企業はそんな多様化・複雑化して管理が難しくなった顧客情報を一元管理して最適なアプローチをするためにCRMマーケティングの実施が重要になりました。

少子高齢化に伴う市場規模の縮小に対応するため

現在、日本国内では深刻な少子高齢化によって人口減少やさまざまな業界の市場規模の縮小が問題視されています。

これまでの日本では年々人口が増え続けていたので、新規顧客の獲得のためのマーケティングをメインに実施していれば十分に効果が期待できました。

しかし、現在では新顧客となる人口が減少しているので、既存顧客との関係強化やリピーター・ファン化させることが重要です。

新たに顧客を獲得するよりも既存の顧客との関係性を強化する方が、少子高齢化に伴う市場規模の縮小に対応できます。

そしてCRMマーケティングは顧客関係を強化するための施策を実施できるので、多くの企業で活用されるようになりました。

そのため、現在抱えている顧客との関係性を重視したい企業には、CRMマーケティングの実施が効果的です。


CRMマーケティングを実施するメリット

顧客関係を強化し、より効果的な施策を実施できるようになるCRMマーケティングを実施することで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

これからCRMマーケティングの実施を検討している企業は、しっかりとCRMマーケティングのメリットを理解しておきましょう。

ここでは、CRMマーケティングを実施するメリットを主に3つ解説します。

顧客満足度の向上になる

CRMマーケティングを実施することで、顧客満足度の向上になります。

CRMマーケティングでは、膨大な顧客データを蓄積・分析することで、顧客ニーズを把握し、顧客それぞれに最適なアプローチを実施することが可能です。

さらに、顧客ニーズを元に商品・サービスの改良・新製品の開発なども進められるので、より顧客に寄り添った形で事業を進められます。

そのため、CRMマーケティングを実施することで、既存顧客との関係性の強化や新規顧客の獲得に大きく貢献します。

既存顧客のリピーター・ファン化を促せる

CRMマーケティングで、既存顧客との関係性を強化し、顧客に対して最適なアプローチができれば、既存顧客のリピーター・ファン化を促せます。

新規顧客の獲得も大切ですが、既存顧客との関係性を強化し、特定の顧客を自社に定着させることの方が重要です。

既存顧客が自社のリピーターやファンになってくれることで、自社のブランド力や売上の向上にも大きく貢献します。

また、一定の顧客が定着することで、今後の売上や新規事業の予測なども立てやすくなるので、より効果的なマーケティングの実施が可能です。

業務効率化になる

CRMマーケティングでは、CRMツールを導入して業務を進めていくケースがほとんどです。

そのため、顧客データの蓄積・分析や分析データの活用、情報共有などの業務を自動化して、これまでよりも大幅に業務効率を向上させられます。

さらに、顧客データが一元管理されているので、書類作成やメール配信などの業務もスムーズに進めることが可能です。

業務効率化によって余ったリソースは、新たな施策や事業に回せるようになるので、企業の成長も促せます。


CRMマーケティングを実施するデメリット

CRMマーケティングは、顧客満足度の向上や業務効率化など、さまざまなメリットが期待できますが、反対にいくつかデメリットもあります。

これからCRMマーケティングの実施を検討している企業は、しっかりとデメリットも理解した上で実施することが大切です。

ここでは、CRMマーケティングを実施するデメリットを主に3つ解説します。

CRMツールの導入や運用にコストがかかる

CRMマーケティングで活用するCRMツールの導入や運用には、コストがかかります。

無料で提供されているCRMツールも数多く提供されていますが、自社に必要な機能を揃えたり十分にマーケティング効果を期待する場合は、有料のものが必要です。

さらに、CRMツールは高機能になるほど費用が高くなる傾向にあるので、高い効果を得るために高機能のツールを導入すればその分コストもかかります。

そのため、これからCRMマーケティングの実施を検討している企業は、CRMツールなどで必要なコストを考慮しておくことが大切です。

効果が出るまでに時間がかかる

CRMマーケティングは、実施してすぐに効果が期待できる手法ではありません。

CRMマーケティングでは、顧客データの蓄積・分析を行いそのデータを活用していくことで実施できます。

さらに、実施してから改善したり検討したりするための期間も必要になってくるので、すぐに効果を期待している企業は、理解しておきましょう。

また、CRMツールを活用している場合、CRMツールの設定や操作のための時間も必要になるので、長期的な視点で効果を期待することが大切です。

CRMツールを十分に使いこなせない

CRMマーケティングで活用するCRMツールを使いこなすためには、マーケティングやツールに関する知識が必要です。

簡単でシンプルな操作性のCRMツールも数多く提供されていますが、自社に必要な機能を搭載したツールや高機能なツールを導入する場合、使いこなすまでの時間がかかります。

特に、初めてツールを導入する企業やCRMマーケティングを初めて実施する企業では、使いこなせるようになるまでの期間が長くなるので、注意が必要です。

そのため、最初の段階は必要最低限の機能のみを搭載したツールを導入したり、ツール運用のための知識を身に付けるなどをおすすめします。


CRMマーケティングで活用するCRMツールの選び方

CRMマーケティングを実施するためにはCRMツールの導入は、ほぼ必要不可欠です。

ただ、CRMツールの導入をしたことない企業は、どのようにして自社に適したCRMツールを選ぶべきかわからない場合があります。

ここでは、CRMマーケティングで活用するCRMツールの選び方を主に4つ解説します。

使いやすいか

CRMツールを選ぶ場合、使いやすいかどうかはとても重要なポイントです。

高機能でさまざまな分析ができるCRMツールを導入した場合でも、十分に使いこなせなければ、機能を持て余すだけになります。

さらに、十分に使いこなせなければ費用対効果も低くなってしまうので、効果を期待することが難しくなります。

そのため、これからCRMツールの導入を検討している企業は、使いやすさを意識して選ぶことがおすすめです。

また、無料トライアルを提供しているCRMツールを利用して、操作性や機能性を確認するのもおすすめです。

必要な機能があるか

CRMツールに自社に必要な機能があるかを確認することも、CRMツールを選ぶ上で大切です。

コストがかからずシンプルに操作できる無料CRMツールなどを導入すれば、すぐに使いこなせるようになりますが、必要な機能がなければ効果を期待できません。

さらに、必要に応じて新たに機能やツールを導入する手間や時間もかかってしまうので、あまりおすすめできません。

しっかりと、自社に必要な機能が搭載されているCRMツールを導入することで、CRMマーケティングの効果を獲得しやすくなります。

そのため、機能性や搭載されている機能もしっかりと確認して選ぶようにしましょう。

自社に適した料金か

CRMツールは、機能やメーカーなどによってさまざまな料金で提供されています。

無料で提供されているお得なCRMツールから数万円以上する高額なCRMツールまで幅広い価格帯で存在しています。

そのため、自社のリソースを考慮して導入しても問題ない範囲の料金で提供されているCRMツールを導入することが大切です。

例えば、リソースが大量に確保できる大手企業などでは、数万円以上する高機能なCRMツールを導入しても問題ありません。

しかし、あまりリソースに余裕のない企業が数万円のCRMツールを導入すれば、効果が出るまでにかかるコストに圧迫されます。

自社に適した料金のCRMツールであれば、費用対効果も高く期待できるので、料金もしっかりと確認しておきましょう。

セキュリティは充実しているか

CRMツールでは、膨大な顧客データを管理するので、セキュリティ対策がされているか確認することがとても重要です。

セキュリティ対策が脆く、自社で抱えている顧客情報が漏洩してしまった場合、信用問題に繋がるので、大きな損失になります。

さらに、不正アクセスによって自社の顧客データを盗まれてしまうリスクも考えられるので、セキュリティ対策はできるだけ徹底されているCRMツールがおすすめです。

主に、SSL化による通信の暗号化やプライバシーマークの取得、アクセス権限の管理などのセキュリティ対策がされているものは安心できます。

また、無料で提供されているCRMツールよりも有料のCRMツールの方がセキュリティ対策は充実しています。

そのため、セキュリティトラブルを防止したい場合は、有料のCRMツールがおすすめです。

Enigol CRM構築・導入支援・運用代行

Enigol CRM構築・導入支援・運用代行

株式会社Enigolが提供するCRMの導入・構築・運用支援サービスです。顧客管理やマーケティングオートメーションに精通したプロフェッショナルの再現性のあるサポート・施策で、顧客管理の最適化による顧客満足度やLTVの向上、コスト削減が見込めます。
コンサルティング支援から、データ統合支援、導入・運用支援、メッセージクリエイティブの制作、流入経路分析、1st Party Data活用広告支援など、多岐にわたってサービスを展開しています。
また、HubSpotをはじめとして、SalesforceやZohoなど、使用ツールに指定はなく、選定の段階から客観的な視点から提案することが可能です。
さらに、一般的なCRMの運用だけでなく、LINE公式やInstagramのダイレクトメッセージでのCRM、MAの支援も可能で、クライアントに合わせた最適なプランで、充実な顧客サポートを提供することが可能です。

項目内容

サービス名

Enigol CRM構築・導入支援・運用代行

会社名

株式会社Enigol / Enigol.Inc

住所

東京都港区北青山2丁目12-8 BIZ SMART235

事業内容

・Web/デジタルマーケティング支援
・DX領域の転職エージェント事業
・BPaaS事業 リモートバックオフィス事業(経理、労務、アシスタント、採用実務)

まとめ

CRMマーケティングは、現在多くの企業で実施されているマーケティング手法の1つで、今後もさまざまな業界の企業で実施されていくことが予想されます。

CRMマーケティングを実施することで、顧客データの蓄積・分析ができ、より最適なアプローチができるようになるので、顧客満足度の向上に繋がります。

さらに、多様化している購買行動や縮小する市場への対応もできるようになるので、これから企業が一定の利益を得続けていくためには、欠かせない要因です。

ただ、CRMマーケティングやCRMツールについてあまり理解していない企業も少なくありません。

そのため、これからCRMマーケティングの実施を検討している企業は、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。

柳沢智紀
この記事の監修者
柳沢智紀
株式会社Enigol

株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。