Instagram広告に必要な予算は?費用対効果を高めるコツも解説

Instagram広告に必要な予算は?費用対効果を高めるコツも解説

更新日:2024-11-14

Instagram広告は、Meta社のInstagramとFacebookを連携したビジネスアカウントから画像や動画形式で出稿する広告です。広告の予算設定は1日100円からで、インプレッション課金、クリック課金など4種類があり、効果に応じた運用が可能です。運用費は自社で月3~10万円、代理店依頼の場合は追加手数料が必要です。ターゲティング設定や動画の冒頭に力を入れることで費用対効果を高めることができます。

SNSマーケティングの成功は、自社商品の売上に大きな影響を及ぼします。中でもInstagramのような画像メインのSNSは、ユーザーへの視覚的な訴求力が高いため、広告掲載の場として積極的に活用すべきです。

今回はInstagram広告について、広告の種類ごとに必要な予算、および費用対効果を高めるための広告の作り方を解説していきます。


Instagramとは

Instagramでは画像や動画の投稿がメインであるため、文章主体のSNSよりも視覚的な訴求力が高くなっています。最長90秒の縦画面動画(リール)や、24時間限定で表示できるスライドショー(ストーリー)など、投稿形式が豊富な点も大きな魅力です。


画像に対しテキストで説明を加えることはできますが、検索結果や発見タブ(※)の一覧には画像しか表示されません。Instagramへの投稿で大きな注目を得るには、可能な限りキャッチーで情報量の多い画像を作成することが求められます。Instagramは2010年に開設されたSNSであり、2022年10月時点で全世界の月間アクティブアカウント数は20億以上です。日本国内においても、2019年時点で約3300万人だった月間アクティブアカウント数が、2023年11月時点で倍以上に増加していることを公式が発表しています。ユーザー属性の傾向としては、10〜20代の若年層が多く、男女比は女性の割合が若干高めです。

(※)ユーザー属性や検索履歴などに基づいたおすすめ表示機能



Instagram広告の概要

Instagram広告とは、画像もしくは動画形式の広告を、ビジネスアカウントにて有料で掲載するサービスです。Instagramを運営するMeta社は、実名型SNSのFacebookも同時に運営しており、ビジネスアカウントを作成するにあたっては両SNSの連携が欠かせません。Facebook連携によりビジネスツール(Meta Business Suite)を開放することで、はじめてInstagram広告を出せるようになります。

広告はタイムラインや発見タブなどに、通常の投稿と同じ体裁で表示されるため、一般的なアフィリエイト広告と違ってユーザーから嫌悪される心配はありません。また、ビジネスツールにて詳細なオーディエンス設定を行えば、新たな顧客となる可能性が高いユーザーにピンポイントで広告を見せることが可能です。

予算設定は1日最低100円から可能ですが、予算を使い切ると翌日まで一切広告が出なくなります。1日ではなく通算で予算設定した場合は、それを使い切った時点で掲載終了です。なお、より高額に設定した方が掲載順位は上がりやすくなります。


Instagram広告の課金形態と費用相場

Instagram広告には、以下の4種類の課金形態があります。

  • CPM(インプレッション課金)
  • CPC(クリック課金)
  • CPV(再生数課金)
  • CPI(アプリインストール課金)

それぞれの詳細を以下で見ていきましょう。



CPM

CPM(インプレッション課金)とは、広告が1000回表示されるごとに、500〜1000円程度の費用が発生する課金形態です。成果1回あたりの単価が圧倒的に安いため、広告を通じて多くのユーザーを購買行動に繋げられれば、比較的早期に広告費を回収できます。反面、ターゲット外のユーザーに広告が表示された分は、ほぼそのまま無駄な出費となってしまうので注意しましょう。

参考までに、Instagram広告のクリック率は平均1%前後であり、広告1000回表示はクリック10回分の成果と解釈できます。


CPC

CPC(クリック課金)とは、広告内のリンクがクリックされるたびに、40〜100円程度の費用が発生する課金形態です。クリック10回で400〜1000円程度ですから、平均値だけ見ればCPMとほぼ変わりません。ただ、広告がどのユーザーに表示されても、閲覧段階では一切費用がかからないため、認知度向上を目的とする場合には非常に高いコストパフォーマンスを発揮します。


CPV

CPV(再生数課金)とは、動画広告が10秒以上再生された際に、5〜10円程度の費用が発生する課金形態です。動画時間が10秒未満の場合は、最後まで再生された際に課金対象となります。CPC同様、動画が表示されただけでは費用がかかりません。それでいてCPM同様、クリック回数が費用に影響しないことから、課金条件だけ見ればCPMとCPCの良いとこどりといえます。

ただし、費用自体は成果100回で500〜1000円程度ですから、CPMと同等以上のコストパフォーマンスを得るには、成果に対してクリック率10%以上を保たなければいけません。


CPI

CPI(アプリインストール課金)とは、広告経由でアプリがインストールされた際に、100〜150円程度の費用が発生する課金形態です。成果1回あたりの費用は4種類の中で最も割高ですが、有料アプリなら広告費を即座に回収できるため、価格設定さえ間違えなければ赤字になることはありません。

一方で基本無料アプリの場合は、課金されるようになるまで利益が出ないため、長い目で広告を運用していく必要があります。


Instagram広告に必要な予算

Instagram広告の運用にかかる費用は、自己運用の場合で月額3〜10万円ほどです。広告代理店に依頼する場合は所定の手数料がかかり、インフルエンサーに依頼する場合はフォロワー人数によって予算が大きく変動します。



自社で運用する場合

Instagram広告を自社で運用する場合は、一般的に1日1000円以上、月額にして3〜10万円程度から始めるべきといわれています。最低100円から出稿できるといっても、掲載順位を考慮すると、三桁の金額ではほとんどユーザーの目に留まりません。また、やみくもに大金を投じるのも、企業やブランドの名前が十分に認知されていない内はやめておきましょう。

例えば月額10万円の予算なら、CPM広告で5万〜10万回程度のインプレッション、CPC広告で1000〜2500回程度のクリックを見込め、いずれもマーケティング効果を評価するのに十分なサンプル量です。


広告代理店に依頼する場合

Instagram広告の運用を広告代理店に依頼する場合は、Instagramに支払う広告費に加え、10〜30万円程度の手数料を代理店に支払う必要があります。アカウント運用のみを任せるなら10〜20万円程度のプラン、広告作成段階から全てを任せる場合は30万円以上のプランになるのが一般的です。

SNSマーケティングに慣れていない内は、数か月だけでも広告代理店の力を借りた方が、自社の認知度を着実に向上させられます。その間にマーケティングのノウハウを吸収しておけば、自社運用に移行した後もInstagram広告を何不自由なく活用できることでしょう。


インフルエンサーに依頼する場合

Instagram広告は、PR投稿という形でインフルエンサーのアカウントに掲載することも可能です。PR投稿を実施するには事前手続きとして、インフルエンサー側からブランドパートナー申請をしてもらい、その人をコンテンツクリエイターとして承認する必要があります。

依頼費用はフォロワー数×2〜4円程度が相場であり、フォロワー数十万人クラスのインフルエンサーであれば、100万円を超えることも珍しくありません。それでも、有名人の影響力を借りて一気に認知度を向上させられますから、新たな商品展開でスタートダッシュを決めたい時などは十分選択肢に入るでしょう。


Instagram広告の費用対効果を高めるコツ

Instagram広告の費用対効果を最大化するには、適切なターゲティング戦略、および広告そのもののクオリティアップが欠かせません。以下で詳しく見ていきましょう。


課金形態に応じてターゲティングの方針を変える

自社サイトへの誘導を目的とするCPMやCPVの場合は、ターゲット層をより厳密に絞り込み、自社の顧客となる可能性が高いユーザーにピンポイントで広告を見せましょう。そうすることで、ターゲット外からのインプレッションによる余計な出費を格段に減らせます。

認知度向上を目的とするCPCの場合は、ターゲット層を絞り込む必要はなく、むしろ拡大することが求められます。そこで役立つのが類似オーディエンス機能です。この機能では、あらかじめ設定した1〜10%の類似率に基づいて、既存のオーディエンス設定に近いユーザーに広告を配信できます。


複数の広告を試して予算を最適化する

Instagram広告は日単位で出稿できるため、短いスパンで様々な広告を試し、分析と改善を重ねることが可能です。また、Instagramでは複数の広告を同時に出稿した上で、よりパフォーマンスに優れた広告の予算配分を自動で増やす機能(キャンペーン予算の最適化)も備わっています。

まずは広告の内容自体をブラッシュアップしていき、パフォーマンスの向上が頭打ちになってきたら、上述の予算配分機能で広告スタイルの最適解を見つけましょう。


動画広告は冒頭に注力する

ユーザー目線で見ると、動画広告は静止画に比べ、どうしても情報の吸収に手間がかかるものです。そんな動画広告を最後まで見てもらい、リンククリックなどに繋げるには、冒頭でユーザーを強く惹きつけるような動画作りが欠かせません。

具体的な動画冒頭の作り方としては、キャッチーな単語を添えたインパクトのある映像や、ユーザーの共感を誘うトラブル事例などが考えられます。「リンクがクリックされずに課金だけ発生する」恐れがある以上、どのような冒頭を作るにしても、その内容は自社商品の宣伝に直結するものでなければいけません。


Instagramで広告を出す手順

最後に、Instagramで広告を掲載するまでの流れを、アカウント作成とキャンペーン設定の2ステップに分けて解説します。


ビジネスアカウント作成

まずはInstagramとFacebook、それぞれで通常通りアカウントを作成したのち、以下のいずれかの操作で両SNSを連携しましょう。

  • Facebookから連携

<ページを管理>→<ページ設定>→<Instagram>

  • Instagramから連携(スマホのみ対応)

<設定>→<アカウント>→<リンク済のアカウント>→<Facebook>

次に、Instagram側のプロフィールから、以下の手順でビジネスアカウントへの切り替えを行ってください。

  1. <設定とプライバシー>→<アカウントの種類とツール>→<プロアカウントに切り替え>の順に移動
  2. アカウントタイプ<ビジネス>、および業種に応じたカテゴリを選択
  3. 住所や連絡先などの公開情報を登録

ビジネスアカウントを作成すると、最大5件まで外部リンクを設定できる上、店舗予約や問い合わせなどのアクションボタンもプロフィール上に掲載できます。


キャンペーン設定

広告キャンペーンの作成は、ビジネスマネージャーから実行可能です。新規作成に移行後、認知やコンバージョンといった配信目的の中から任意の項目を選ぶと、課金形態が自動で決まります。課金形態が決まったら、予算を1日単位、もしくは掲載期間内の総額で設定しましょう。予算が未設定の場合は、決済可能な限り永久に課金が続きます。

続いてはオーディエンス設定、広告の掲載場所設定へと進んでいきます。オーディエンスの絞り込みは右上のメーターが赤を指さない程度に行い、掲載場所に関しては<自動配置>でFacebookのアルゴリズムに任せるのがベターです。

最後に広告フォーマットを選択し、別途作成した画像や動画を、フォーマットごとのサイズ規定に従ってアップロードしましょう。全ての入力内容に間違いがないことを確認し、<確認して公開>をクリックすれば、審査待ちを経て広告の掲載が始まります。


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項目内容

サービス名

Enigol

会社名

株式会社Enigol / Enigol.Inc

住所

東京都港区北青山2丁目12-8 BIZ SMART235

事業内容

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まとめ

以上、Instagram広告の課金形態や予算目安、および費用対効果を高めるためのポイントについて解説しました。

本記事の内容が少しでも、貴社におけるSNSマーケティングの一助になれば幸いです。

柳沢智紀
この記事の監修者
柳沢智紀
株式会社Enigol

株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。